肥満度が高いと歯の喪失リスクになる
国立大学法人滋賀医科大学 前川聡 名誉 教授、森野勝太郎 准教授の研究グループと サンスター株式会社は、共同研究により、定期健康診断結果と医療機関の診療情報をもとに、年代ごと にBMI (Body Mass Index :体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数 と歯の本数の関係 を分析するとともに、 肥満者 BMI 25 と非肥満者の歯の喪失部位の比較を行い ました。
その結果、4 0 代 以上の年代において、 BMI が高いほど歯の本数が少ないこと、 肥満者では、 非肥満者 に比べて、大臼歯部 奥歯 から歯を喪失していくこと 、また 、肥満に喫煙習慣が加 わることで歯の喪失リスクは増大し、肥満が影響する部位と異なる 部位の 歯の喪失 にも影響を及 ぼす ことを明らかにしま した。 また 、肥満は 性別、 年齢や喫煙、糖尿病 の指標 と独立して歯の喪失のリスクとなることを 明らかにしました。 これまでも、肥満が歯の喪失と関係することが知られていましたが、 20 万人を超えるビッグデータを用いたことにより、 BMI 階層や部位別の分析 を 実施することができました。
この研究成果をまとめた論文は2022年 9月 14日にPLOS ONE誌にオンライン公開されました。