重篤な歯周病の歯を残すと海馬の萎縮が早まる?
歯の喪失や歯周病はアルツハイマー病のリスクを増加させることが示されている。東北大学口腔機能回復科の研究グループは、55歳以上の集団を対象に歯数や歯周病と海馬の萎縮の関係を解析した。
その結果、軽度の歯周病では歯の数が多いほど左海馬の萎縮が遅くなるのに対して、重篤な歯周病では歯の数が多いほど左海馬の萎縮が速くなることがわかった。軽度の歯周病では歯の数が少ないほど認知機能が低下するのに対して、重篤な歯周病では歯の数が多いほど認知機能が低下することもわかった。治療困難な重篤な歯周病の歯を無理に残すことが海馬の萎縮速度を速めることが示されたのをうけて、単に歯を残すだけではなく歯周病を適切に管理し、健康なはを多く残すことが重要と言える。
2023年10月01日 20:25