ハイドロキシアパタイトのう蝕予防効果がフッ化物に匹敵する可能性 ポズナン医科大学
ポーランドのポズナン医科大学は7月18日、成人におけるハイドロキシアパタイト配合歯磨剤のう蝕予防効果を検討し、ハイドロキシアパタイトのう蝕予防効果がフッ化物に匹敵する可能性を発表した。
ハイドロキシアパタイトは、リン酸カルシウムの一種で、歯と骨の主成分であることが知られている。
これまで、成人におけるハイドロキシアパタイト配合歯磨剤とフッ化物配合歯磨剤のう蝕予防効果を比較した研究結果は報告されていない。今回の研究グループは、成人におけるハイドロキシアパタイト配合歯磨剤とフッ化物歯磨剤のう蝕予防効果を比較することを目的に研究を行った。
研究の結果、18ヶ月後の臨床試験終了時点でDMFS指数が増加していない人の割合は、ハイドロキシアパタイト群が89.3%、フッ化物群が87.4%であった。
このことから、ハイドロキシアパタイト配合歯磨剤とフッ化物配合歯磨剤のう蝕予防効果は、今回の臨床試験において同等であることが示された。
今回の研究では、ハイドロキシアパタイト配合歯磨剤の新たな可能性が示唆された。しかしう蝕予防には、有効成分が配合された歯磨剤の使用だけでは不十分であり、食生活やプラークコントロールといった多角的なアプローチも必要である。