のどに物が詰まった!
高齢者の方が、飲食中に物を詰まらせる「窒息・誤飲」事故。実は、重症度が高い事故の1つである事をご存知でしょうか。平成29年のデータでは、1,722人こ高齢者が誤飲のために救急搬送されたそうです。概ね半数弱が軽症であったのに対し、3割近くは生命の危険が高い重症以上であったようです。また、救急搬送された方の詰まらせる原因として多い順から①おかゆ、②ご飯、③肉、④(くすりなどの)包み・袋、⑤野菜・果物、⑥餅だそうです。この様な事故から身を守るためには、小さく切ってよく噛んでから飲み込む、飲み物と一緒に飲み込みながら食事をする、応急処置を理解しておくなどの対策が重要ですね。もしも自分が物を詰まらせてしまったら、チョークサイン(両手を首に当てる)をして呼吸が出来なくなったことを周りの人たちに知らして助けを求めましょう。
また、詰まらせてしまった人を見かけた場合には、先ずは呼びかけに反応するかを確認します。出来るだけ咳をさせてみましょう。咳もできずに窒息していた場合には、背部叩打法(はいぶこうだほう)を行います。①胸もしくは下あごを支えて突き出し、あごを反らせます。倒れている場合には、手前に引き起こして横向きに寝かせ、自分の足で支えます。片手で詰まらせている方の顔を支えます。②もう片方の手のひらの付け根を用いて肩甲骨と肩甲骨の間と強く4~5回、迅速に叩きます。③回数にとらわれず、異物が取れるか、反応がなくなるまで続けます。
もしも呼びかけに反応がない場合は、直ちに心肺蘇生を行いましょう。①胸の真ん中に両手を置き、胸骨圧迫30回(圧迫の目安は約5㎝沈む量で1分間に100回から120回のテンポで)②人工呼吸2回(胸の上りが見える程度の量を1秒かけて2回吹き込む)を繰り返し行うことが重要です。
2020年09月21日 16:25